Archive for 2月 24th, 2009

posted by 森田誠 on 2月 24

どうして犬は咬むのか

犬が咬むという行動には
必ず理由があります。
何の理由もなく咬んでくるということはありません。

精神が病んで咬まずにはいられない犬にも
そこへ来るまでの過程があり原因があります。

人間も犬も感情やストレスの感受性は
まるっきりいっしょです。
嬉しいというストレスがかかると
感情が高ぶり、テンションが上がります。

怖いというストレスがかかれば
そこから逃げたいと思います。
怖い人に追いかけられ、
逃げて逃げて、逃げ回っているのに
行き止まりになってしまったら
そのままつかまるか、
だめもとで抵抗して相手をやっつけるか
どっちかだと思うんです。
犬たちも追い詰められれば
逃げるか、攻撃するか
どちらかの反応をしてきます。

そのへんは人間も犬もいっしょなので
「こういうことをしたら、犬はどう感じるだろう?」
という時は、自分に置き換えてみれば
答えはすぐにでてきますね。

咬む理由のひとつに・・・

自分がされて嫌なことは犬も嫌だということです。
たとえば、いたずらなど困った行動に対して
叩いたりしてわからせようと、しつけと称して熱心に行っても
犬は叩かれることによって どんどん追い詰められ
「もう、いいかげんにしろよな!!!」
というところで牙をあててくるのです。
その時に、人間のほうが手をひっこめたり、ひるんだりするので
「牙をむけば勝てる」と学習し
咬む経験をすればするほど自信もでてきて
人間からの攻撃が来る前に
先手を打って攻撃してくるようになってしまうのです。

叩く事だけが原因ではありません。
人間のこどもに、こんこんと言い聞かせるように
犬に接する教育ママ的な方もたくさんいらっしゃいます。
犬は言われている内容を理解できません。
ただ、なんだかわからないけれど
人間側がどんどん押し寄せてきていることは感じ取りますので
デリケートな子はそれだけでもものすごいストレスになり
追い詰められていきます。

突然、咬んでくる!?

そしてある時突然に牙をむいてくるわけですが
ここで気がついていただきたいのは
犬たちが急に咬んできているのではないということ。
その、もっと以前から
咬んでやろうという「芽」が出始めていたということ。
そして、その「芽」を育ててしまったのは
ほかでもない、飼い主さんだということ。

もう、すでに咬むようになってしまった犬たちの飼い主さん・・・

原因が必ずあるはすです。
その原因にまず気づくことが大切です。

犬たちへの接し方をまず改めて
少しずついい関係を取り戻していってほしいと思います。