posted by 森田誠 on 5月 22

海外に住む犬たち

海外の方からよく
「自分の知っている限りでは
僕のしつけるような犬はいない、
今いるこの国では見たことがない」
という言葉をいただきます。

僕は家内と何カ国かの国を
視察して回りましたが
何かが違うという疑問から
独自のしつけ法を考え出しました。

いろいろな国をまわってきた中で
タヒチ、スイス、オランダの犬たちは
よくしつけが いきとどいているな という感じを受けました。

 

スイスのドッグスクールのしつけ教室

スイスのドッグスクールのしつけ教室

 

しつけ教室で・・・・

しつけ教室で・・・・

 

 

アムステルダム空港内のカフェで

アムステルダム空港内のカフェで

 

 

誰をお迎えに来たの・・・?

誰をお迎えに来たの・・・?

 

 

「よしよし」 アイコンタクトもバッチリ

「よしよし」 アイコンタクトもバッチリ

 

 

以外にもカナダ、イギリス、ベルギーなどは
日本よりレベルが下だったということに
僕自身も驚きました。

 

 

ベルギーの売店で

ベルギーの売店で

 

特にベルギーは訓練技術は世界一
といわれる 国ですが
人に咬みつく子が非常に多く
街中でも 口輪をしている子の多さには
本当にびっくりしました。

 

 ベルギーのステーション内

 ベルギーのステーション内

 

 

ステーション内のカフェ

ステーション内のカフェ

 

 

フランスのしつけ教室で

フランスのしつけ教室で

 

 

カナダの介助犬ドッグスクールにて

カナダの介助犬ドッグスクールにて

 

その反対に タヒチでは
すべての犬と いっていいほど
すばらしく しつけられていて
人と犬とが 本当に 楽しく豊かに生活しており
これにも びっくりしました。

 

クッティーとマエストロ なかよくしてね

クッティーとマエストロ なかよくしてね

 

プロの訓練士を探しましたが
タヒチには犬の訓練士 というのが一人もいないと言われたこと
僕らが見たすべての犬がリードをつけていないことに
またまた非常に驚かされました。

 

ボク、プロの訓練士だよ、よろしく・・・

ボク、プロの訓練士だよ、よろしく・・・

 

タヒチにはプロの訓練士がいないので
飼い主さんに話を聞くと どの方も
「特に 何もしていない」 と言います。

そこにまた驚き
なぜ、犬たちがこうなるのか 観察すると
タヒチの方は 何もしていないのではなく
ただ、当たり前のことを
犬たちに対して 当たり前に しているだけ。

そのことに気がつきました。

自分たちが困るところは きちんと怒る。
そして、かわいがる。

必要以上に怒ったり、かわいがったりはしない
かわいがりすぎ、怒れない、ではなく
そのバランスが ちゃんと 自然にできているんですね。

 

とってもやさしい「クッティー」

とってもやさしい「クッティー」

 

僕のしつけは このタヒチのしつけを
多分にとり入れています。

 

ここでもよ~しよし。「ん~きもちいい!」

ここでもよ~しよし。「ん~きもちいい!」

 

タヒチの人たちの生活での習慣が
犬だけでなく、人も、犬も
周りに迷惑をかけずに
豊かに楽しく生活する・・・

そんな中で
人と犬とが 自然に触れ合えている
見ているだけで
あったかい気持ちになれる
そんな国でした。

posted by 森田誠 on 2月 14

人間のエゴによって犬たちは・・・

まだ見られていない方たちにぜひ見ていただきたいHPがあります。
それは、僕の古いHPです。

http://www1.ttcn.ne.jp/~dtr-morita/DOG_HP/

このHPにも僕のしつけた犬たちの動画がたくさんあります。

この動画の中に出てくるシェパードとドーベルマンはまちがったしつけのため
凶暴になり、動物管理事務所、
いわゆる保健所で殺される運命にいた子です。

あらゆる犬に噛み付いてきたシェパードの「愛」

シェパードの「愛」は最初の飼い主が訓練士をつけてまかせたところ
その訓練士の訓練方法が食べ物でつる服従訓練と
ほめる訓練と叱る訓練をおこなう訓練方法だったため
その結果、狩猟本能と防衛本能が発達してしまい
非常に攻撃性のある心理が育まれてしまい
数え切れないほど相手に牙をいれ噛み付いてきました。
ある小型犬のしっぽを
食いちぎってしまったこともありました。

その賠償責任の金額は果てしないものになり
飼い主は自宅の日も当たらない裏のすきまに
1メートル足らずの鎖で犬をつなぎ
散歩へも連れて行かない日々が数年続き
「愛」はおしっこ、うんちをもらしその上で数年生活していました。

食事もたまにもらうだけでした。

それを見かねた近所の70歳近い未亡人の方が
あまりにもかわいそうなのでシェパードの「愛」を
幸せにしてあげたいと思い
その飼い主から「愛」を貰い受けました。

未亡人のかたは「愛」と一緒に生活をし、
大きな愛情で「愛」に接しましたが
「愛」の凶暴性は一向におさまりません。

また、板のようにやせこけた「愛」は食事もあまり食べません。

最初の飼い主によってたまにしかもらえない食事によって
食べる気力さえなくなっていたのです。

「愛」そのものが精神が侵され凶暴になり
食べることもできないほど病んだ犬になっていました。

その未亡人の方が僕の噂を聞き
相談の電話をしてきたのが今からちょうど6年くらい前のことです。

そして、その未亡人の方が
「わたしの手では凶暴な「愛」を救うことも一緒に生活することもできない」
と涙ながらに訴えてきました。

なんとか救ってほしい、助けてほしいとの願い出に
僕は「愛」を僕の家族として受け入れることを決意しました。

森田家にひきとられたシェパードの「愛」

受け入れたはいいものの、狩猟本能と防衛本能が強いだけではなく
完全に精神が病んでしまっているのです。

人間で言えば精神病患者です。

こいつの笑顔をとり戻すためにと
家内と娘と僕とで家族の一員、社会の一員としての目的のために
家族一丸となって「愛」の育成にとりかかりました。

ほんとうに大変だったです。

「愛」も僕たちも
「愛」をこんなふうにした最初の飼い主と
訓練士を心の底から憎みました。

「愛」は僕たちの生活のなかで凶暴なため1年近く、
口輪をしての生活と心の育成の矯正をおこなってきました。

その結果、100パーセント家族の一員、社会の一員になることができました。

皆さんがご覧になられた僕のDVDや動画の背景に写っている
ソファでくつろいでいるシェパードの子がその「愛」です。

また、滑り台をのぼり楽しそうに降りてくる子が「愛」です。

また、僕といつもフリスビーを楽しくやっている子が
シェパードの「愛」です。

最初の訓練士はこの「愛」を凶暴にした。
そして最初の飼い主はこの「愛」を精神病に追い込んだ。

僕はこういうことをなくしたいのです。

人間にも噛み付いていったドーベルマンの「ビンテージ」

ドーベルマンの「ビンテージ」の最初の飼い主は
自分のファッションのためにドーベルマンを飼い
警察犬の訓練士に訓練をさせ犬を叱る、絞める訓練をされたため
ドーベルマンの「ビンテージ」は感情を殺し、
訓練士や飼い主からの絞めに耐える若年期を送り
やがて恐怖のあまり自己防衛のために
飼い主や訓練士に威嚇し、牙をむくようになってしまいました。

それを飼い主と訓練士はさらに
「ビンテージ」を絞め上げていった結果
「ビンテージ」は恐怖のあまり飼い主や訓練士の体に牙を入れて
噛み付くようになってしまいました。

警察犬の訓練士は手に負えなくなり
都合のいいことをいって手を引いてしまい
困り果てた飼い主は獣医に相談したところ
その獣医は犬に全身麻酔をかけ、牙を4本とも切断すれば
犬は自信をなくして問題が解決しますよ と、言ったそうです。

そこでまた、飼い主はじゃあ、お願いしますと
牙を4本切断してもらったそうです。

その結果、以前と変わらず飼い主はその後も
「ビンテージ」にガッポリ噛まれ、何十針も縫う大けがを負わされ、
「ビンテージ」は保健所に連れていかれました。

一番悪いのは人間たち

僕は「愛」にしても「ビンテージ」にしても
なにも悪くないと思うのです。

悪いのは、人間のエゴや
ビジネスで仕事をしている訓練士が一番極悪だと思うのです。

感情というものは、お金では計れません。

僕は15歳で有名警察犬訓練所に見習いで入所し6年半修行をし
独立したけれども犬の感情をお金に代えることができなくて
生計は他で立てながら、10年くらい犬のしつけトレーニング、
訓練そして研究、科学、育成を無償でやっていました。

これが僕の人生であり生きがいであり価値観なのです。

心を閉ざしたドーベルマンの「ビンテージ」

「ビンテージ」は保健所で暗いコンクリートと鉄格子の中
殺される数日前に命を救うボランティアの坂名井氏に
助け出され、保護されました。

その後、心ある若いご夫婦に里親として迎い入れられました。

やはり、精神が病んでしまった「ビンテージ」は
人間に対して牙をむくことしかできませんでした。

そんな中 噂を聞き、僕のところへ相談の電話が来たのです。
僕がはじめて対面したとき感情に完全にふたをし、
心を閉ざしてしまった3歳半の「ビンテージ」でした。

若い里親さんからこの子を救ってほしいという心の底の願いに
僕と家内が一丸となって「ビンテージ」の心の中に入り込んで
いくことを決意したのですが「ビンテージ」のガードは固く、
いっこうに受け入れてもらえる様子はみじんにもうかがえません。

12月、1月、2月と寒空の中、
ありとあらゆる角度から「ビンテージ」に接しても
なんの反応も返ってきません。

まるで銅像に接しているのと同じ状態なのです。

僕と家内はたくさんの犬のしつけや育成をかかえながらも
「ビンテージ」の心理の中に入り込み
明けても暮れてもその間の寝ているときも
「ビンテージ」の心理が飛び出てきて
すべてが「ビンテージ」のことを考えていた毎日を送った結果
とにかく受け止めよう、
「ビンテージ」の感情を僕の愛情で受け止め
硬く閉ざした心を溶かそうと考えたのです。

「こいつを救える」と確信した瞬間

毎日、毎日寒空の中、銅像のように心を閉ざした「ビンテージ」を
受け止めていった、ちょうど半年後
初めてうれしいというしぐさを少しだけ見せたのです。
石のようだった「ビンテージ」がほんの1、2秒うれしいと
感情が動いたことを僕は見逃しませんでした。

この瞬間、僕は「こいつを救える」と確信しました。

石像のようになってしまった犬を半年間
ただ、ただ「受け止めるだけ」ということにはいろいろな格闘がありました。

でも、あの瞬間から雪崩れがおきるように
「ビンテージ」の心の感情が崩れ人間の愛情を信頼していいんだねという
アピールが返ってくるようになり

「ビンテージ」の育成をうけおってから
半年後にいい方向へ進みはじめました。

豊かな感情をとり戻した犬たちと僕の家内のこと

そこから数えて1年たった時の
殺されるはずだったドーベルマンの「ビンテージ」の姿や
シェパードの「愛」の姿が僕の古いHPの動画から
見ていただくことができます。
動画の一番さいごの3、5、6コマ目です。
「ビンテージ」といっしょにいるのは僕の家内です。
犬のしつけ、トレーニングを志してまだ3ヶ月たらずのころです。

僕の家内は42歳くらいまで犬にたずさわることもなく
ピアノの先生をしていました。

でもなぜか、僕と同じ仕事がしたいと言い出し
いつもいっしょについて来るようになり
僕の犬をしつけ、育成をするのを見て
教えてもないのにできるようになってしまいました。

犬たちを幸せにするのは「飼い主」さんたち

話が脱線してしまいましたが
僕は人と犬との豊かな生活を極めていきたいのです。

命の重みって生命あるものすべて同じだと思うのです。
それを大切にしたいと考えているのです。

僕は犬をこの現代社会のなかでしあわせに過ごさせてあげたい
そしてその子と出会えてほんとうによかったという
しあわせを感じたいのです。

精神の病んだ子を救うのは僕ではなくて
飼い主さん自身です。

また、愛犬も僕たち人間とおなじ感情をもち
ストレスの反応や、心理も僕たちとおなじです。

犬だからといって犬の精神を病ます
接し方や管理を絶対にしてはいけまでん。

僕自身、この命あるかぎり人間のエゴで
殺されてしまう犬の命を
また、すべての命を そしてしあわせを願う目的にむかって
精神誠意頑張っていきたいと常に思っています。

現在夜中の12時13分です。
また4、5時間後には起きて一日がはじまります。

時々、お問合せで愛犬をかまってあげる時間もなければ
お散歩もほんの数十分しか行ってあげてない飼い主さん
しっかり反省していただきたいと思います。

あなたは仕事で疲れたかもしれないけれども
あなたの都合で迎い入れた愛犬はずっとあなたの帰りを待っていたのです。

愛犬の感情のニーズ そして行動のニーズを
しっかり満たせてあげてほしいと心から願います。

犬たちはほんとうに人に心の豊かさと幸せを返してくれます。

そんな犬たちのために
僕はいつも一生懸命でいたいと思っています。

posted by 森田誠 on 10月 27

 

もちろん僕は、犬が大好きで 犬の訓練士になったのだけれど
僕が子供の頃の犬たちって、雑種が多かったかな・・・・・

そして、ほとんどの犬が 玄関や庭先に鎖でつながれていて
散歩もろくに 連れて行ってもらってないような・・・・

昔は犬は、「番犬」 として考えられていたせいか
それこそ しつけも何もなく、ほとんどが外飼い。
ごはんも、人間の食べ残しの残飯だったり。

でも今は、犬たちは家族の一員。

家の中で一緒に生活をして
嬉しいときも悲しいときも いつもそばにいてくれる。

気持ちが落ち込んだときには、暖かいからだをよせて 慰めてくれる・・・
よっしゃ! と ご機嫌なときは クリクリした目ですり寄ってくる・・・

ほんと、大好きな犬たちの魅力を知れば知るほど
犬たちにのめり込んでしまいます。

大好きな犬たちへ。

訓練士である僕が、特に強く思っていることは
一頭でも、しあわせな気持ちで
人間と生活できる犬たちを増やしていきたいということ。

これだけ多くの犬たちが 人間社会に入り込んでいる今
人間たちの間違ったしつけの考え方によって
人間からやっかい者・・・みたいに思われてしまっている 多くの犬たち。

私たち人間が、もっともっと犬たちを理解してあげることによって
犬たちともっといい関係になれるのです。

今、僕のところには一緒に旅行をしたり、
一緒に生活をしたいという希望のもと、
警察犬訓練士に4ヶ月間も預けて訓練をしたけれど、落ち着きがなく
ガチャガチャと部屋中を走り回り、旅行などもってのほか
一緒に生活もできないというシェパードの子がきています。

あげくの果てには

「これでは一緒に生活できない」と、その訓練士に言ったところ

「シェパードは家の中で飼うものではない」と、言われたそうです。

その飼い主様は、非常に悲しく、くやしい思いをされたことでしょう。

確かに、「座れ」 「伏せ」 「待て」と命令すれば、
パッパッと、その姿勢をとります。

でも問題はそこから。

一瞬、「座れ」をしたら、またガチャガチャと動き出す。
そこでまた命令をします。

大声をはりあげて・・・「待て」!!

その号令でまた一瞬、動きが止まる・・・

でも人間が息をつめてにらんでいないとまた、ガチャガチャ・・・

これでは生活ができません。
そして僕のところに、相談にいらっしゃいました。

また、幼い頃からドッグスクールで おやつトレーニングを受けてきた
柴犬の子など、次回より順次、ご紹介していきたいと思っております。