Archive for 3月 6th, 2011

posted by 森田誠 on 3月 6

肉芽腫性髄膜脳炎(GME)

我が家のラブラドールのあずきが肉芽腫性髄膜脳炎と診断されてから
不安と絶望の中、本当につらい日々を送ってきました。
肉芽腫性髄膜脳炎は不治の病です。
でも今は、希望をもってこの病気と闘っています。
もう、不治の病ではなく、正しく対応すれば寛解する病気と信じて。。。

この日本の中で、もし、肉芽腫性髄膜脳炎(GME)と診断されて
絶望の日々を送っていらっしゃる方々にも
少しでも希望をもっていただけるのなら。。。
ひとりでも多くのわんこたちが助かりますように。。。

そんな願いをこめて、「肉芽腫性髄膜脳炎」という
カテゴリーを作りました。
あずきがそうだったように、元気で過ごしていたにもかかわらず、
突然、この病気におそわれてしまう可能性があるということ、
本当に他人事ではありません。

この肉芽腫性髄膜脳炎(GME)は、小型犬に多いということですが
大型犬も例外ではなく
あずきの場合、後ろ足のぎこちない動き、
そしてやたら尻尾の付け根あたりや お腹のあたりを気にするようになり
しきりに舐めようとしたり、前歯でチクチクとかんだり
足で掻いたりということが起こりました。

最初は股関節形成不全、それともノミでもいるのかしら。。。と
安易に考えていましたが全身のレントゲンでも異常なし。
様子を見ましょうといっているうちに、
車から降りる際に前足で体を支えきれず、あごから落ちてしまいました。
それからは、左前足は上げっぱなしになり、後ろ足もよろよろ状態。
「これは普通じゃない」
主人の言葉で私はとんでもない場所に自分たちが立たされているんだと感じました。
その時は九州方面に出張の途中でしたが戻ったその日に
MRIをとってくれるところをさがして検査を受けました。

家に帰るまでにはもう、あずきは横たわったきり頭も上げることができず
両手、両足はけいれんをおこして、暑くもないのにハアハアと息をあらげて
ときどき痛みを感じるのか ヒィーッと声をあげていました。
そうなるのに あっという間でした。
自分でトイレに立つこともできず、寝たきり状態の
あずきの頭部、頚部、胸部、腰部の4か所に異常が見つかり
急性でしかも多発性でめずらしい病気ということ、
「肉芽腫性髄膜脳炎」
聞いたこともないこの肉芽腫性髄膜脳炎という病気には
ステロイドをこれからずっと飲み続けなければならないこと、
そしてそのステロイドを飲み続けることによって
内臓関係がやられて死んでいくということ。
私たちが聞いたのは、3~6ヶ月という耳を疑いたくなるような期間でした。

日本では一般的に大学病院でもこの病気
肉芽腫性髄膜脳炎にはステロイドを服用します。
最初は多めに服用すると、症状が和らいできて
よくなったような錯覚をおこしますが、実際はそうではないようです。
見た目にはいい状態に映るので、だんだんステロイドを減らしていけますが
また、再発したりして薬を増やす。

そしてずっと飲み続けなくてはいけないという
どっちにしても、病気で命を絶つのか、薬で命を絶つのか。。。。
出口のない迷路に入り込んでしまったような
焦りと恐怖の毎日でした。

by 森田雅子